sugar’s diary

主に食べてばかりの日々と旅の記録

ヨーロッパ旅行7日目 パリ編⑨奇跡のメダイユ教会とパン屋さん3件目

次の目的地である奇跡のメダイユ教会(Chapelle Notre Dame de la Médaille Miraculeuse)までは徒歩で向かいました。もう日が暮れてきていましたが、この辺りは家族連れが多く、街の雰囲気も落ち着いていて治安が良さそうだったので、一人で歩いても怖くありませんでした。

立ち止まりながら写真や動画を撮っていると、家族で出かけた帰りと思しき一行が私を追い越して行きました。すると、お父さんが私を振り返り二度見して「あ、観光客ですか?日本人?後ろ姿はパリジェンヌだね!」と、なんかモヤっとする一言を残して去って行きました。

モヤモヤしたまま撮ったサンジェルマン大通りとラスパイユ通りの交差点。このコンドに1ヶ月くらい住んだら前から見てもパリジェンヌになれるかな...。

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気を取り直して歩いていると、とっても素敵なお花屋さん発見。こんなセンスの良いクリスマスツリーやグリーンを部屋に飾りたい!(けどそのために部屋全体をセンス良くしなきゃいけないという難題あり)

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歩くこと20分、ボン・マルシェに到着しました。奇跡のメダイユ教会は、ボン・マルシェの裏手側にあります。口コミで入り口がわかりにくいと言われていましたが、本当にわかりにくかったです。外観は、教会というよりも資料館みたいな雰囲気でした。

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入り口に掲げてあるこのサインを見て確信。教会内は撮影禁止なので写真はここまでです。

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中に入り、通路を進むと右手側にグッズ売り場があり、通路の突き当りの扉を開けるとミサ会場でした。あと10分ほどでミサが始まるとのアナウンスがあり、日本人観光客(だと思う)も何人か一番後ろのベンチに座っていたので、グッズだけ買って帰るのもなんだし、せっかくだから見学していこうと "後ろ寄りの中ほど"のベンチに腰を下ろしました。

この強気な位置取りが命取り。ミサの時間になるとどっと人が入ってきて、私の周りはご近所の皆さんでいっぱいになりました。前後左右で世間話とか始まっちゃってアウェー感半端ない。ちらっと見学して帰るつもりが完全に出口塞がれました。そしてミサが始まると、当たり前だけど全編フランス語で何言ってるかわからない。さらに、クリスマス前ということもあってか、いつもより多めに歌っておりますと言わんばかりの賛美歌に次ぐ賛美歌。司会のおばちゃんがすごい歌わせてくる。参列者もここぞとばかりにファルセット響かせてくる。私はもちろん、フランス語の賛美歌なんて歌えるはずもなく、だけど周りのご近所さんに冷やかしだと思われるのが怖くて、見よう見まねで3曲ぐらい歌いました(口パク)。自分のフレキシブルさに感心しつつも、この行いがものすごい罪深い気がして心の中で土下座しました。

すると、3曲目が終わったあたりで、私の左側に座っていた男性が「じゃあお先に」という感じで周りの人にアイコンタクトし、献金をしてミサ会場を後にしました。八方塞がりだった壁に逃げ道ができた!今がチャンス!彼に続け!と思ったけど、今立ち上がると周りのご近所さんから「やっぱり冷やかしだったのね...」と思われかねないと思い、少し待ってから出ることにしました。今思うと、そんなに周りの目を気にしなくても良かったと思いますが、本気でお祈りしている人に対して後ろめたい気持ちが拭いきれず、せめて皆さんと時間を共にすることで懺悔できたらと思ったわけです、無意味なんですけど。

そして、5分経過し、そろそろ帰ろうとベンチの端に移動したところで、お姉さんたちが前のテーブルに置いてあったバスケットを持って歩き出しました。参列者は順々にバスケットの中にぽち袋を入れていきます。これはもしや、献金タイム...?いや、今立ち上がろうとしたんだけど、タイミングめっちゃ悪いじゃん!献金したくないから帰るみたいに見えるじゃん!まあ、献金したくないんだけど。私クリスチャンじゃないし。でも、今帰ったらこれまでのご近所付き合い(?)が全部水の泡。どうしようどうしよう...と考えているうちにバスケットがどんどん近づいてきます。もういい!帰っちゃえ!!えーい!!!

そこからは忍者並みの素早さでした。ご近所さんの視線とマリア様の微笑みが背中に刺さって痛い。心優しい皆様、ケチなアジア人観光客をお許しください。Joyeux Noel!

ミサ会場を出ると、緊張状態から解放されてどっと疲れました。気づいていなかったけど、喉がカラカラに渇いています。早く出てどこかでお茶したい...。しかし、友人へのお土産にマリア様のチャームを買うためにここに来たので、目的を果たさねばなりません。献金タイムにお土産を買いに行くなんてちょっと後ろめたい気もしながらグッズ売り場の扉を開けると、予想以上の品揃えにテンション急上昇!チャームだけだと思っていたら、ロザリオなどアクセサリーがたくさんありました。そして、シスターたちの優しい微笑みが心に沁みました。

いろいろ吟味し、ゴールドの小さいものが5つ入ったセット(3ユーロ程)を友人へのお土産にすることにしました。アクセサリー作りが趣味の友人なので、ネックレスやブレスレットのチャームとして活用してくれることでしょう。それから、自分用に青いチャームも買いました。これは2ユーロ程だったと思います。安い。この値段で、友人も私も幸せになれるなんてコスパ良すぎ。献金しなかったくせに神頼みはします。

結局、1時間半くらい滞在したので、教会を出る頃にはすっかり暗くなっていました。ボン・マルシェのライトアップがおしゃれで美しくて見惚れました。

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教会から歩くこと10分、3件目のパン屋さんPoilâne(サンジェルマン店)に到着しました。日本のガイドブックに掲載されていることもあってか、日本人観光客も何組かいました。ショーウィンドウが素敵で期待値が上がります。

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このとき6時半くらいだったので、すでに売れ切れているものもありましたが、お目当てのクロワッサンはありました。なかなか良い形です。

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りんごのパイも購入。これ、2口でいけるやつですね。

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事前にこのお店を調べたときに、カンパーニュ等のハード系のパンと焼き菓子が美味しいという口コミを見ていて、実際に日本人観光客がお土産にクッキーを選んでいました。私もクッキーを買おうかなと思いましたが、ひとりで食べきれる量のものがなくて、お土産にするにしてもこれからドイツを縦断するのに荷物になる&粉々になりそうと思ってやめました。

で、肝心のパンのお味ですが、あんまり美味しくありませんでした...。まず、クロワッサンはパサパサでバターの風味がほとんどしない。もしかしたら、朝焼いたもので時間が経ちすぎていたのかもしれませんが、ガイドブックにも載っているお店ということもあって期待値が高かっただけにがっかりです...。日本のコンビニのクロワッサンの方が美味しく感じました。パイは写真からもわかるように、上の方が焦げてて苦かったです。お店の人にショーケースから取ってもらう時に、もっと焦げ目の薄いものを指差して「一番手前のをください」と伝えたのですが、うまく伝わっておらず、私もどれを取ったか確認していなかったので、コミュニケーションミスでもありますが、ここまで焦げてるものを商品として提供するってどうなんでしょう。パイ生地もクロワッサンと同じくドライだったけど、りんごのおかげで中の方はジューシーだったので、クロワッサンよりは美味しく感じました。お腹が空いていたから大抵のものは美味しく食べられるはずなのに、飲み物で流し込むようにして食べたので結構苦行でした。ここは口コミ通り、カンパーニュかクッキーを買った方が良いと思います。

 

若干テンション下がりつつ、感動の再会からの夜のエッフェル塔に続きます。